不戦勝 default victory 2005 6 26

 結局、原油高は、日本の時代を作るでしょう。
アメリカや中国の繁栄には、「原油が安い」という前提条件があります。
ヨーロッパは、EU統合をめぐって、今後も混乱が続くでしょう。
 つまり、日本は、勝つことはないのですが、負けることもないので、
原油高の時代において、不戦勝となるのです。
 2005年6月25日の日本経済新聞には、このような記事があります。
「原油価格が未体験ゾーンに突入したにもかかわらず、
状況は、70、80年代の石油危機とは、大きく異なる。
円相場は、1976年初めに、1ドル303円で、今は、1ドル109円。
原油価格が、ドル建てで、3倍近くになっても、円建てでは、
ほとんど同じことになる。」
 日本は、科学技術も生産技術も高度に発達し、省エネルギー大国であり、
国民には、倹約や節約の精神があります。
 では、日本には、死角がないのか。
いや、日本にも、死角があります。

人口ピラミッドがひっくり返る時 2005 6 11

 低迷する個人消費、低迷する株価、低迷する地価。
こうしたものは、バブル経済の崩壊が原因で、傷口さえ治れば、
(つまり、過剰な設備、過剰な債務、過剰な雇用が改善されれば)、
日本経済も、元に戻ると考えていませんか。
 しかし、三つの過剰と言われた「設備、債務、雇用」が改善しても、
日本経済は、さえない状態が続いています。
 バブル経済の崩壊という「外傷」に目を奪われていますが、
もっと根本的な問題が潜んでいませんか。
 それは、「人口ピラミッドがひっくり返る時」です。
日本経済も、日本の社会制度も、人口構造がピラミッド型であることを前提として、
成り立っているはずです。
そのピラミッドが、ひっくり返る時、どうなるか。
 この本は、日本の将来を、少し悲観的に考えていると思います。
しかし、たとえ人口が減少しても、
一人一人の教育水準や知的水準が上がれば、人口減少分を補えると思います。
そういうわけで、娯楽やファッション、グルメに夢中になっている場合ではありません。

書名 「人口ピラミッドがひっくり返るとき 高齢化社会の経済新ルール」
著者 ポール・ウォーレス
翻訳 高橋健次
出版社 相思社








































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